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会報6号   H27/12/10

 

‐私たちの支援業務は‐

直接支援という現場の仕事に対し-信念を持続できるか、愛情を少しでも持ち続けられるか―とは、大きな問いであると思います。ICF(国際生活機能分類)では、障害の概念は、障害は単独では存在せず社会との関わりの中で存在するという意味付けをしています。本人能力を補うための「社会参加」や「活動」を取り入れ、本人状態を地域でアクセスできる環境づくりの中で模索する必要があります。本来持てる個性があり、けっして障害部位を無理に治療的に教育し労働させることではない。支援職務はそのような観点から日々職務を励行する必要があります。

現実的には、介護である福祉業務は肉体・単純労働で生産性がないという見方で捉えられ、職員の能力と待遇との不具合を感じたりし、福祉支援に入れ決めないという求人難が慢性的に存在します。そして、支援には入り込めなく不祥事が発生することも散見されます。

この両者を埋めるためにも、➀事業者と➁支援者と➂地域および利用関係者の信頼できる関係づくりを行い支援を知ってもらい学び合うことが肝要です。お互いに権利と義務を負うことをしなければいけないと思います。

 

≪夏休みを通して/運動会/散策会/日野市活動支援センターまつり≫

〇夏休みを通して:

夏休みにはいるぞ!という思いで今回は、百草コニュニティセンター利用、当施設玄関前、七生福祉園への施設申込みで、水との触れ合いはできたようです。また・近隣の公園、室内での支援取組により毎日が張りをもって過ごすことができました。是非「つきのおあしすブログ」から子供たちの様子を見ていただけたらと思います。


〇運動会:10月4日(日)

日野市社会福祉協議会主催による中央大学アリーナでの会場は、多くの団体でいっぱいになりました。白組・紅組各々各団体が分かれた中で最も少人数の参加でした。最も小さな団体としての参加ではありましたが、子供たちの気持ちは参加への喜びでいっぱいでした。明星学生ボランティアや中央大学応援団の強い支えは、会場を盛り上げる大きな要因にもなりました。


〇散策会:

11月1日(日)日野市万願寺の東部会館を拠点にふれあい橋付近(高幡不動北口方面)まで、散策会を実施いたしました。春の行った散策会より多い参加者によって和気藹々と話しながら歩きました。ふれあい橋付近の公園で休憩をし、小川で魚採りを行い、子供たちは水面をにらみつつ、めだかのような小魚を見つけて網に救い上げていました。

天候にも恵まれ寛いだ時間を過ごすことができました。


〇日野市活動支援センターまつり:

11月28日(土)日野市活動支援センターまつりに参加いたしました。この日のために、都立長沼公園で拾い集めたどんぐり/椎の実を加工しアクセサリーとして販売しました。つきのおあしすメンバーもドライブ途中、お祭りに参加して気分を味わい帰路につきました。スペースがない場所であったために十分時間をとり過ごすことができなかったことが残念に思いました。

 

≪相談支援事業開始にあたって‐事業名:湧水路≫

今回、普段接している利用者や今後地域での地域生活支援が求められる利用者に向けて相談事業申請をすることにいたしました。障害児相談事業と特定相談事業です。以前の出会いの中ではありますが、長野県の地域生活移行支援等における県の相談事業により、地域生活への効果を高め大きな実績が評価されたと聞いています。現在の障害者総合支援法においても相談事業が有効であることを念願いたします。成年後見事業や地域権利擁護事業等との横の緩やかな関係が増すことで、生涯に渡り本人に密着した充実した相談支援になるならば、意思決定も支えた事業として利用度も高まるでしょう。

当放課後等デイサービス利用者にとって、利用と相談支援(地域プラン)が身近になり、本人の寄り添った暮らしと支援の一貫性が可能となります。その是非を十分自覚し実践してまいりたいと思います。相談事業そのものに人材が集まるような豊かなより制度を求めつつ…ほっとできるような地域の居場所が必要であること、手前の力量に合せ日々の本人支援の思考を忘れずに、少しずつ生活プラン支援計画づくりを参りたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

意思決定支援1

-はじめに

福祉分野での仕事が始まって以来、利用者の意思の尊重支援は行われてきたと仮定されています。しかし、地域・施設・家庭でも不祥事は多くありました。大変重たく大切なことでありますので、私たちが表現し荷うには力不足であることを承知し、想いを書かせていただければと思います。生の誕生か子供が判断し伝達できるまで、老いて終末期にかかるケアにおいて、意思尊重を必要とされてきています。この意思尊重支援は、医療の進歩、新たな貧困や社会での多様性が認められる中で、生涯に渡り、重要なテーマであることも認知されています。私たちが支援している知的なハンディキャップを持っている人には、少なからず生涯に渡り見守りが求められています。

 

≪子どもの意思決定支援の全体的枠組み≫

市民には、人の生活構築を成す(地域創出)と格差を生み出さない共存する世界(地球主義)の並立が希求されます。

私たちの生活は、健全な空気や水・土を背景に持ち、社会生活と福祉機能に依存することで、自立に向けた生活が支えられます。支援は、制度・政策部分の両面にまたがり、支援から制度設計へと連続的に継続され存続されてゆく実践が必要と思われます。また、地域生活においての意思決定支援についても施策・制度的支援と対人サービス支援が一体化し、日常的に繋がることが求められています。重度障害を持つ子供を含めた意思決定支援には、支援された自立や自律とともに最善の意思決定を代行できる実践ができるようになればと思います。

*古川孝順の社会福祉理論研究からは福祉実践の「する」「できる」「ある」「べき」(過去からの福祉遺産/有効な現福祉制度/今後求められる福祉支援)を一体的にとらえ、「政策」「制度」「支援」(三位相)の実践課程に伴って研究枠組みを整理しており、意思決定支援においても同様と感じております。

 

≪子どもの意思決定と福祉サービス(療育)支援≫

知的障害児についての生活やコミュニケーション上の対面支援について、思いついた2項目を整理しました。

-対面支援(発達支援・社会マナーの習得・生活支援)

➀:ラポール等感情や身体的接触により信頼・安心感の関係つくり

➁:信頼関係に立ったピアカウンセリングやナラティブアプローチの相談関係づくり

ハンディキャップからのコミュニケーションの不具合等「伝達手段の理解度の問題」「伝達手段の操作の問題」があるように思います。まずは知的障害ハンディへの意思決定支援に向けて、主観的・経験的関係づくり‐ラポール(信頼)を創ることからと思います。「視覚伝達(TEACCHI等)」「スキンシップからの関係づくり(ニューカウンセリング等)」をうまく組み合わせられれば有効ではないでしょうか。

アセスメントや個別支援計画は利用者の客観的・分析的接近方法のために必要ですが、そこに意思決定支援を想定しその家族や本人の希望やディレンマなどを、ナラティブ・アプローチからの記述は一方法として必要とされています。

*ナラティブ・アプローチ「語りの生成が語り手と受容的な聞き手との相互過程ではじめて明らかなように、ニーズもまた(特に表出ニーズ)、ニーズの主体とそれを受容する第三者との相互行為と交渉の過程を通して初めて生成する。(上野)」

「ニーズの主体とそれを受容する第三者との相互行為と交渉の過程」には多くの戸惑いがあり、大変な道程であります。当事者が周囲を否定し、自分自身からも逃れる意識が生じて連鎖することも多くあると感じます。また、発達途上にある「相互行為と交渉不成立‐自己拡大化」は、意思決定と意思決定を阻害する「逃避」や「自分本位」である場合も存在します。支援者はこれらを混同しないように確認してゆかねばなりません。

 

今後ともご支援ご協力よろしくお願いいたします。 

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